大和十三仏縁特別展 と 写仏
えにし

「大和十三仏縁特別展」(主催:大和十三佛霊場会)が東京代官山にある「代官山iスタジオ」で行われ、これに歴史趣味仲間の勢山さんと奥様が「写仏」の講師として参加されるということを教えていただき、「写仏体験」というのに参加させていただくこととしました。
「十三仏」というのに興味を持っていましたことと、「写仏」というのは初めてのことですから、これも怖いもの見たさだったのです。

奈良県代官山 i スタジオ
会場の「奈良県代官山iスタジオ」は代官山のメインストリート「八幡通り」を上りきったところ旧山手通りとの交差点に位置しており、東急東横線代官山駅のすぐそばにあります。
会場では壁面に大和十三箇所の霊場寺院とその仏様がパネルで紹介されており、加えて十三仏寺院の一つの「當麻寺」に所蔵されている「當麻寺曼荼羅(国宝)」の縮小レプリカが展示されていました。また、ビデオでの紹介も見ることができるようになっていました。
大和十三仏

わが国における十三仏信仰の始まりは、平安時代に中国から伝来したとも、また日本で作られたとも言われる仏典の一つである「地蔵十王経」というお経によるものであるといわれております。このお経では死後極楽往生もたやすく叶うものではなく、人は死後の世界である冥界の十人の王による裁判を経なければ到達することが出来ないと説かれていたのです。
最初は死後の世界である冥界の裁判官はこの十王だけであったのですが本地垂迹思想と言う考え方から十王のそれぞれに守護仏がふり当てられたのです。
たとえば初七日の守護仏はお不動様ですが冥界の十王では秦広王となります。つまり秦広王とお不動様とは表裏一体の関係で、お不動様がお姿を変えられて冥界の王である秦広王として冥界の裁判所に座っていると言うわけです。
平安時代には十王、十仏であった信仰が時と共に十仏から十三仏信仰へと広がり、この信仰は莚庶民信仰の形で宗派にとらわれることなく、私たちの祖先から受け継がれてきた信仰の形で全国にひろがり今でも私たちは必ず先祖のために年忌供養をおこなっているのです。
大和十三佛を巡る

十王
冥界では初七日以下十忌日の順で、秦広王(しんこうおう)=不動明王、初江王(しょこうおう)=釈迦如来、宋帝王(そうだいおう)=文殊菩薩、五官王(ごかんおう)=普賢菩薩、閻羅王(えんらおう・閻魔大王)=地蔵菩薩、変成王(へんじょうおう)=弥勒菩薩、太山王(たいざんおう)=薬師如来、平等王=観音菩薩、都市王=勢至菩薩、五道転輪王(ごどうてんりんおう)=阿弥陀如来が裁判を行うといい、中国、朝鮮に伝わる「預州十王生七経(よしゅうじゅうおうしょうしちきょう)」、日本に伝わる「地蔵菩薩発心因縁十王経」(ともに中国で作られた民俗仏典)を典拠としている。
目で見る仏像 東京美術
(守護仏は当方で書き加えました)
大和十三佛霊場の位置 大和十三佛を巡る
〇番号は書き加えました





十三佛信仰というのは「地蔵十王経」からきたものとあります。同じ経典から特に五七日の王、閻魔王をとらえた「閻魔参り」というのは江戸時代からありましたが、「十三佛参り」というのは全国的に見てもごく僅かであります。
「大和十三佛巡り」の後書きに次のようにあります。
「大和十三佛霊場開創二十周年を迎えた本年ようやく霊場寺院をご紹介するガイドブックを書き上げることが出来ました。」と。
そして初版の発行が平成14年でありますから、霊場開創は今から25年程前になるのでしょう。ごく新しく開発された霊場であります。
大和は歴史のある有名寺院が多いので、このようなくくりで新市場の開拓といった動きは古寺を探訪する人たちにとっては一つの有益な材料になるのではなかろうかと思いました。現に、私自身この中で既に拝観した寺はまだ僅かであり今後このくくりで歩いて見たいと思ったものであります。
説法と写仏

2007年4月21日(土)
當麻曼荼羅絵説き

當麻寺中之坊副住職による曼荼羅の絵説き (勢山さん撮影)

同上
中将姫が一夜で織り上げたと言われる「當麻曼荼羅」の解説をしていただきました。
写仏
この當麻曼荼羅に描かれる阿弥陀如来さま、観音菩薩さま、勢至菩薩さまのお姿を写すことによって、中将姫さまが体感された仏との一体感、三昧の境地を少しでも感じ取っていただければと願っております。
當麻曼荼羅写仏説明書
練習用紙の線や図を筆でなぞる練習 (勢山さん撮影)
最初の筆のほぐしかた、筆の持ち方など「載方講師」の指導で写物が始まりました。説明書通り感じ取ることができるかどうか。先ずは練習からです。


當麻寺中之坊副住職の写仏に関する説明
勢山講師の写仏説明

載方講師の写仏説明


基本となる形、長さ、太さなどの練習で、薄く描かれた見本の上をなぞります。筆の握り方、持ち方も初めての私としましては戸惑うことばかりです。線の太さがどうしても一定になりません。
練習および仏画の下絵は載方講師が作られたものであります。

苦労をして鼻と口を描いていると、載方講師が回ってきて描き方を具体的に指導してくれました。下と右が講師が描いて描き方を説明してくれたものです。私は「大違い」と感じるだけでした。

これぞ写仏 (勢山さん撮影)
私が2/3ほど描いたところで「そろそろ。。」という声がしました。え?と思い、他の人を見学に歩きました。大半の人が終わっているではありませんか。特に上手なおばさんのグループがおりましたので「何回目ですか?」と聞くと「3回目です」ということでした。
写仏は先ず技術ですね。技術に対して心が乱れていて、写経の心まで届きませんでした。
よい経験でした。
そして打ち上げ

記念品としていただいた載方講師が描かれた仏画「観音菩薩」色紙

夕食会から小松さんが参加されました。写真左から大仏師渡辺勢山師、特別展実行委員長木目田さん、久保田、友人Kさん、その向かいが安倍文殊院執事長・十三仏霊場会事務局長東快應師、右へ當麻寺中之坊副住職松村實昭師、仏画家渡邊載方師という豪華メンバーです。
代官山「炉端焼きうだつ」での夕食会 (小松さん撮影)
2007/05/14
大和十三佛霊場ガイドブック